JAIA設立50周年記念祝賀会

その他 2015年7月6日

~輸入車フォト&エッセイコンテスト表彰式、輸入車スペシャルトークショーも実施~

日本自動車輸入組合(JAIA)は2015年5月29日(金)、東京プリンスホテルにて、設立50周年記念祝賀会を開催いたしました。

日本自動車輸入組合(JAIA)50周年記念祝賀会

祝賀会は、当組合理事長 庄司 茂の挨拶にはじまり、経済産業大臣政務官 関 芳弘様、国土交通省自動車局長 田端 浩様、駐日欧州連合大使 ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ様、在日米国大使館臨時代理大使 ジェイソン・P・ハイランド様よりそれぞれご祝辞をいただきました。そして、当組合元理事長ハンス・テンペル氏の乾杯のスピーチが続き、第1部が閉幕いたしました。

ご祝辞ならびにスピーチの概要は以下の通りです。

■理事長 庄司 茂

本日はJAIA設立50周年記念祝賀会にお越し下さり、当組合を代表して、心より御礼申し上げます。当組合は1965年、自動車の輸入自由化の年に誕生しました。設立当時には、まだ輸入車が「外車」と呼ばれ、市場規模は現在の約20分の1、年間の販売台数は1万数千台程度でした。このような時代に、梁瀬次郎氏をはじめ先人達が当組合を設立したことが画期的な契機となり、輸入車業界は、今日までおおいなる発展を遂げてまいりました。

設立当時の活動の主眼は、輸入車の認知度の向上に置かれておりましたが、近年では、水素を使用したエアバッグなどの先進環境対応技術や、「自動運転」に向けたさまざまな先進安全技術を備えた世界のクルマが、日本市場にもタイムリーに導入されるよう、他の自動車関係団体様のご協力をいただきつつ、活動を展開しております。今後も世界の魅力溢れるクルマを日本のお客様にお届する「絆(きずな)」となることが、当組合と輸入車業界の使命と考えております。本日、設立50周年という節目の年に祝賀会を迎え、組合員一同を代表して、本日お集まりの日本政府、各国大使館、自動車関係団体、メディア関係の皆様、そして「輸入車を支えて頂いてきております全国のユーザーの皆様」に、長年にわたる当組合の活動への格別のご指導、ご協力、ご支援に、改めて、深く感謝申し上げます。そして、ご出席の皆々様のますますのご健勝とご繁栄、そして当組合への一層のご支援をお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。

■経済産業大臣政務官 関 芳弘様

50年前に年間の販売台数が1万台程度であった輸入車市場は、今や29万台へと大きく飛躍し、市場シェアもここ20年で約2倍の8.8%へと順調に拡大しました。輸入車は魅力的なデザインと優れた性能を兼ね備え、自動車ユーザーに彩り豊かなバリエーションを提供し、自動車市場の活性化、我が国のクルマ文化の形成に重要な役割を果たしております。

一昨年には、輸入車が日本カーオブザイヤーの大賞に輝きました。JAIAの皆様方が1965年の設立以来、50年の長きにわたり重ねてこられた輸入車の浸透や販売に向けた努力に心から敬意を表します。経済産業省といたしましては、自動車市場の更なる発展に向けまして、税制改正や次世代自動車の普及、事業環境整備などに引き続き取り組んでまいります。日本自動車輸入組合と本日ご出席の皆様方の益々のご発展を祈念申し上げます。

■国土交通省自動車局長 田端 浩様

貴組合は1965年の設立以来、輸入車の社会的認知を高め、魅力を広げる観点から、共同事業や技術情報の提供及び国際化対応等の事業を行ってこられました。欧米各国から輸入の拡大を求められた1980年代には、当時の理事長である梁瀬次郎氏のもと、各界へ輸入促進の働きかけをなされるとともに、官民協力のもと、安全と環境に配慮し、輸入車の市場拡大のための各種施策を進めるにあたり、多大なるお力添えを賜りました。これまで輸入車市場の健全な発展を担ってきた貴組合が、この度設立50周年を迎えられたことに心よりお慶び申し上げます。

国土交通省といたしましても、自動車の国際流通を一層円滑化するため、国連の自動車基準調和世界フォーラムWP29において欧米やアジアの諸国と共に主体的に活動しております。型式認証の相互認証制度を装置単位から車両単位へと発展させるIWVTAは、創設を日本より提案し、2016年の合意と導入を目指して、整備を進めております。引き続き、皆様方のご支援を賜りたく存じます。日本自動車輸入組合と本日ご出席の皆様の益々のご発展を祈念いたします。

■駐日欧州連合大使 ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ様

(代読)駐日欧州連合代表部 通商部 一等書記官 ブルーノ・ジュリアン-マルヴィ様

JAIAがこの50年間、業界団体として日本の輸入車促進に尽力してきたことをEUとして高く評価しております。自動車はEUの対日輸出において最も大きな割合を占める品目であり、日本の皆様が欧州車の性能、信頼性、デザインを長い間評価されていることは大変好ましいことです。加えて、会員各社が革新的な製品開発を行い、クリーン・ディーゼルや、水素エアバッグ、自動ブレーキ・システムなど、最新の技術を装備した車を日本市場に投入するという取り組みは素晴らしいものです。

今後もJAIAとの緊密な協力を通じて、非関税障壁の撤廃に向けて尽力してまいります。EUを代表し、JAIAの成果に敬意を表するとともに、会員各社のさらなる成功と発展を祈念いたします。

■在日米国大使館臨時代理大使 ジェイソン・P・ハイランド様

アメリカの自動車メーカーは、100年にわたり、日本の自動車産業の一翼を担ってきました。まさに日本の皆様に車を所有することの楽しさと自由を広めたパイオニアであり、今も日本をはじめ世界中に車を運転する楽しさを提供しています。この場を借りて、輸入、認証、ショールームでの展示、整備、販売など、長年にわたり自動車の販売促進に携わってきた多くの方々に感謝いたします。

会員各社が環境に優しく、先進技術を搭載した車の生産を目指していること、今日この場にお集まりの皆様が活力ある自動車業界の一員であること、そして、最高水準の米国車の品質とノウハウを提供しているということを今後も誇りに思っていただきたいと思います。ケネディ大使と米国大使館を代表し、記念すべき50周年にお祝い申し上げます。

■元理事長ハンス・テンペル氏

JAIAの発展はまさにこれまでの自動車業界の日本と世界における成功を物語るものであり、50周年をお祝いできることは、非常に感慨深いものであります。私個人としても、初の外国人理事長として微力ながらJAIAに貢献できたことは大変光栄なことであり、嬉しく思います。

JAIAは今日、日本政府及び日本メーカーと緊密に連携しながら、輸入促進のためのロビー活動を行っております。これは、日本の皆様が走る楽しみ、やがては排出ガスゼロ運転や、自動運転のような楽しみを享受することができるようにするためには、非常に重要なことだと考えております。また、世界でもトップの自動車メーカーが複数存在する日本は、外国メーカーにとっては非常に難しいマーケットであるにもかかわらず、素晴らしい功績を残していることを称え、お祝い申し上げます。皆様の今後の繁栄と健康に、そして関係各所の繁栄と、皆様の日本における素晴らしいパートナーシップを祈念いたしまして、乾杯とさせていただきます。

フォト&エッセイコンテスト表彰式

当組合は本年2月から4月まで、特設サイトで「輸入車フォト&エッセイコンテスト」を実施、その優秀作品に選ばれた5作品の表彰式を祝賀会で行いました。

審査員は、音楽プロデューサー、作曲家、アレンジャーであり、モータージャーナリストとして大変深い造詣をお持ちである松任谷正隆さん、一昔前を彷彿させる突っ込みとあえて滑る芸風で、子供から大人まで幅広いファンを持つ、クルマ好きとしてもよく知られているますだおかだの岡田圭右さん、テレビ雑誌など幅広い分野でマルチに活躍、2013年にご結婚、さらに昨年の春にはお子様も生まれ、そのライフスタイルが多くの女性から支持されているタレントの優木まおみさん、そして、庄司理事長です。


受賞者:ゆうき様

作品名:歳をとっても乗りたい愛車

学生の時にひとめぼれして、社会人になってすぐ飛行機に乗って名古屋から福岡まで買いに行きました。307CC を購入してから3年近く経ちます。この車のおかげで、自分の人生は色濃く、より素敵なものに変わりました。結婚式でも使用したこのイラストは、奥さんと福井までドライブに出かけた時のことを思い出しながら描きました。 どんなに歳をとっても側にいてもらえるよう、これからもできる限り愛情を注いでいきたいと思います。


庄司理事長講評:

わざわざ飛行機に乗って買いに行かれた愛車と、ご結婚され新たな生活のスタートを切られたカップルの幸せな門出が、イラストとエッセイで鮮明に表現されている点が高く評価されました。 奥様と一目ぼれした「プジョー307CC」をご一緒に末永いお幸せをお祈り致します。


受賞者:ニューピー様

作品名:妻と娘の“赤い ゴルフ ワーゲンバリリントォー”

妻の車はゴルフヴァリアント。納車当時、言葉を覚えたての2歳の娘に フォルクスワーゲンゴルフヴァリアントと教えると、赤いゴルフワーゲンバリリントォーだね! って返ってきた。因みに黒いパサートも白いビートルも娘が言うには 赤いゴルフワーゲンバリリントォーとなる。
妻は荷室の広さ、私は安全性を魅力と感じ、娘は赤が好き!が魅力らしい。
三人の魅力の感じ方は違うがこの車を愛しているのは共通だ。
娘に一言!赤いゴルフワーゲンバリリントォーに全力でハイタッチするのはやめて頂きたい。
傷つくでしょ!娘は嬉しいことがあると妻や私に全力でハイタッチをする。ハイタッチは家族の証。
きっと娘は赤いゴルフワーゲンバリリントォーを家族として迎え入れたのでしょうね。
(写真は幼稚園入園式後、嬉しさからドアに全力でハイタッチする娘)


優木さん講評:

可愛いお嬢様が全力でクルマにハイタッチする姿を通して、ご家族皆さまの結束の強さと温かい愛情が描かれているのが高評価へとつながりました。VWゴルフバリアントを楽しんでいる姿が伝わってくるほほえましい作品です。


受賞者:ノーリッチ様

作品名:憧れの途中

顔がにやけてるよ」助手席の妻が言った。
幼少期からクルマが大好きだった自分は、中学に上がると英国に対する憧れが強くなった。
あわよくば英国人になりたい… 本気でそう思っていた気がする。
同じ頃並木道にひっそり佇む濃紺のジャガーの美しさに息をのんだ。

「ジャガーのステアリングを握り英国を駆け抜けたい」中学生の自分はそんな夢を温めた。 私のドライブするジャガーはロンドン市街を抜け郊外を目指している。
少年期の夢がハネムーンというまたとない機会で叶えられ、無上の幸せに浸っていたところを助手席の妻に悟られたのかもしれない。
そして四十路を前にした私は、憧れのブランドを手に入れる新たな夢を抱いてカタログを捲っている。


岡田さん講評:

ジャガーを本場英国で運転するという子供のころからの夢をハネムーンの時に実現する至福のひと時と楽しそうな笑顔が素直に表現されていたのが評価のポイントとなりました。日本でもぜひ「ジャガー」のオーナーとなって頂き、ナイス・スマイルで ドライブする新しい夢を実現してください。


受賞者:あまやん様

作品名:マスタングでアメリカ西部を駆け抜ける

今回の2週間の旅の愛車は、マスタングコンバーチブル。
アリゾナ、ユタ、ニューメキシコの3州を走り抜ける。
初めて車を運転したのはアメリカ留学中の高校生の時、
友人に借りたオンボロのシボレーのノバだった。
アメリカの大地にはやはりアメリカ車が似合う。
大平原を走ると、身も心も解き放たれ、
大地からのメッセージが聞こえてくる。
まっすぐ自由に生きればいいのだと。


松任谷さん講評:

これは私が昔からやってみたかったことのひとつで、ちょっと羨ましかったです。私はマスタングではなくジープかなと思っていますけど。カーステレオからは、アメリカ西部ならトム・ペティがいいかなと思います。


受賞者:プリンプリンクン様

作品名:運命のなすび色の糸

私は、比較的人間関係に気を使いすぎる性格である。しかし妻と出逢い、驚いた。疲れないのである。
「野球観戦?」「苦手」「一緒!」、
「スターウォーズ」「私はスーパーマン」「いいねぇ!」、
「好きな犬は?」「柴犬」「同じ!」などと、とことん感覚が合う。
「あ、昔ゴルフのなすび色が好きで乗ってたんだ!」「へ?俺も!一緒。同じ時期くらいだ。」と、ゴルフのマニアックな話で何時間も盛り上がってしまった。
そして、ちょうど数年前に結婚。今では自営になり、毎日ほぼ24時間一緒にいるが、
皆に驚かれ、羨ましがられるほど、けんかもせず、おだやかで楽しい生活を送っている。
赤い糸ならぬ、なすび色が結びつけてくれた出逢いに心から感謝!


庄司理事長講評:

輸入車というなすび色の運命の糸が取り持ったご縁でニューライフが始まったことを文章だけで明確に表現し、フィーリングがとことん合うお二人と輸入車の縁結びの光景が目に浮かぶすぐれた作品でした。今後も輸入車とともに、いつまでも仲むつまじく、ニューライフを過ごしていただきたいと心より願います。


庄司理事長は、「2月から約80日間実施したコンテストには、応募総数は539件に達しましたし、質的にも高いさまざまな作品を拝見することができました。輸入車に関心を持ち、ご応募いただきました皆様に感謝申し上げます。審査のポイントは、『輸入車とあなたの思い出・生活・夢』というテーマとの一致性や、文章構成の適切さの評価に加え、実際の楽しい体験や夢を実感として伝える力を主眼とした総合評価を行い、厳正に審査をさせていただきました。高い評価を得られた作品には、応募された方がご家族ご友人、そして輸入車と一緒に彩りのある楽しい暮らしを送っているシーンが具体的に想像できるという特色、あるいは人生における特別な経験に輸入車がその一翼を担っていたことが良く理解できるというスペシャルさ、または輸入車にまつわる夢や希望がダイレクトに伝わってくるという鮮明さなどの特徴がありました。」と総評し、表彰式を締めくくりました。

輸入車スペシャルトークショー

表彰式の後、ゲストの皆さんと庄司理事長が輸入車の魅力を存分に語り合う、トークショーが行われました。

優木さん:

輸入車は、重厚感や高級感があるのが魅力。女性もワクワクするデザイン。20代半ばになって免許を取得し、初めて購入したのが輸入車で仕事場までの往復に使いました。

輸入車は、ママを幸せにし、家族で安心安全に楽しめますね。

岡田さん:

輸入車は名刺で、自分のアイデンティティを表現するものです。
個性のかたまりじゃないかと思います。いろいろなニーズに対応しているのが輸入車です。

松任谷さん:

実は、昔は輸入車が多く、ハイヤーがオペルだったり、山中湖のタクシーがベンツだったりしていました。輸入車は例えれば海外旅行。国の個性がクルマ造りの中にあらわれているので、同じ道を通ってもクルマによって違って見えます。同じ通勤路も、違うクルマで違う国の雰囲気を味わいながら通いたいです。

庄司理事長は、ゲストの皆さんの人柄を輸入車に例えて表現することもできる。これが輸入車の個性であり、魅力であると、トークショーをまとめました。